
実家じまいの費用と手順|片付け・解体・売却までの全体像と補助制度
実家じまいにかかる費用の内訳 (片付け・解体・売却諸費用) と、家族での方針決めから引き渡しまでの手順を整理。使える補助制度と税金の特例、期限のある手続きもまとめて解説します。
Conone編集部
不動産査定の専門チーム
親が施設に入居した、相続が発生したなどの理由で、誰も住まなくなった実家を片付けて手放すことを「実家じまい」と呼びます。荷物の整理から建物の処分、売却、税金まで工程が多く、全体像が見えないまま着手すると時間も費用もかさみがちです。本記事では、実家じまいの手順と費用の内訳、使える制度を順番に整理します。
実家じまいの全体の流れ
実家じまいは、おおむね次の5つのステップで進みます。荷物の量や売却方法にもよりますが、着手から引き渡しまでの期間は半年から1年程度を見込んでおくと現実的です。
- ステップ1: 家族で方針を決める (誰が主導するか・費用をどう分担するか・売るか残すか)
- ステップ2: 名義と書類の確認 (登記名義人・権利証・購入時の売買契約書。2024年4月から相続登記は義務化され、正当な理由のない放置は10万円以下の過料の対象です)
- ステップ3: 家財の整理・片付け (自分たちで行うか、遺品整理業者に依頼するか)
- ステップ4: 建物の扱いを決める (そのまま売る・解体して更地で売る・リフォームして貸す)
- ステップ5: 売却活動と引き渡し (査定 → 不動産会社と媒介契約 → 売買契約 → 決済)
費用の内訳と目安
費用は大きく「片付け」「解体 (行う場合)」「売却にかかる諸費用」の3つに分かれます。30坪 (約100㎡) 前後の一戸建てを想定した目安は次のとおりです。
| 項目 | 目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 家財の整理・片付け | 10〜50万円程度 | 間取りと荷物量による。自分たちで行えば処分費のみに抑えられます |
| 建物の解体 (行う場合) | 120〜180万円程度 | 木造で坪4〜6万円が相場。重機が入りにくい立地は割高に |
| 売却の諸費用 | 売却価格の4%前後 | 仲介手数料 (上限: 価格の3%+6万円+消費税)・印紙税・登記費用など |
| 税金 (譲渡所得税) | 利益が出た場合のみ | 後述の3,000万円特別控除が使えれば大幅に軽減されます |
解体は「売り方が決まってから」が原則
古い家でも「古家付き土地」としてそのまま売れるケースは多く、先に解体すると費用が回収できないことがあります。また、建物を解体すると土地の固定資産税の住宅用地特例 (最大1/6) が外れ、翌年から税負担が上がります。解体するかどうかは、不動産会社の査定で「現況とどちらが売りやすいか」を確認してから判断するのが安全です。
使える補助制度と税金の特例
- 解体費の補助金: 老朽空き家の解体に補助を出す自治体があります (数十万円規模の例も)。着工前の申請が条件のことが多いため、解体を決めたらまず市区町村の窓口へ
- 相続空き家の3,000万円特別控除: 相続した実家の売却益から最大3,000万円を控除できる特例。「相続開始から3年を経過する年の12月31日まで」の期限があります
- 取得費が分かる書類の保管: 親が購入した時の売買契約書が残っていると、譲渡所得の計算で税額が大きく変わります。片付けの際に処分しないよう注意が必要です
相続空き家の3,000万円特別控除は要件が細かく、耐震基準や「相続後に貸していないこと」などの条件があります。詳しくは別記事「相続した実家を売るなら『相続空き家3,000万円特別控除』」で解説しています。
まず「実家がいくらか」を把握すると話が進む
実家じまいの検討が止まる典型は、売る・残すの判断材料がないまま話し合いが平行線になるケースです。おおよその売却価格が一つあるだけで、解体費用や維持費と比較した現実的な検討ができます。CononeのAI査定は個人情報の入力なしで利用でき、所在地や間取りを入力すると1分ほどで推定価格を確認できます。
まとめ
実家じまいは「方針決め → 名義・書類確認 → 片付け → 建物の扱い → 売却」の順で進めます。費用は片付けと諸費用で数十万円、解体まで行うと総額100万円を超えることが一般的です。一方で、解体の要否は売り方次第で変わり、税金の特例には期限があります。まず現在の価値を把握し、売却まで見据えた段取りを組むことが、費用と時間を抑える近道です。
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