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不動産売却の譲渡所得税|計算方法・税率・節税ポイント完全ガイド

譲渡所得税の仕組み、計算式、短期/長期の税率差、取得費加算の特例、概算取得費の活用まで。売却前に知っておきたい税金の基礎を詳しく解説します。

Conone編集部

不動産査定の専門チーム

不動産売却で利益(譲渡所得)が出た場合、譲渡所得税がかかります。給与所得とは別の「分離課税」となり、所有期間で税率が大きく変わる点が特徴。計算式・税率・主要な特例までまとめて押さえておきましょう。

譲渡所得税の計算式

譲渡所得の計算式

譲渡所得 = 売却価格 −(取得費 + 譲渡費用)− 特別控除 課税譲渡所得 × 税率 = 譲渡所得税

  • 取得費:購入価格、購入時の仲介手数料、登記費用、購入時の印紙税、リフォーム費用(資本的支出)など
  • 譲渡費用:売却時の仲介手数料、印紙税、測量費、解体費、立退料など
  • 特別控除:マイホームの3,000万円特別控除、収用等の5,000万円控除など

所有期間で変わる税率

所有期間は「売却した年の1月1日時点」で判定します。例えば2021年6月に購入した物件を2026年8月に売却した場合、2026年1月1日時点で所有期間は4年7ヶ月 → 短期譲渡扱い。2027年1月1日以降なら長期譲渡になります。

譲渡所得税の税率(復興特別所得税込み)
区分所有期間(売却年1/1時点)所得税住民税合計
短期譲渡所得5年以下30.63%9%39.63%
長期譲渡所得5年超15.315%5%20.315%
10年超軽減(マイホーム)10年超(課税譲渡所得6,000万円以下)10.21%4%14.21%
10年超軽減(6,000万円超)同上(6,000万円超部分)15.315%5%20.315%

「5年ライン」の税率差は約2倍

短期と長期では税率が約2倍違うため、購入後5年を迎える前後の売却は税引後の手残り額に大きな影響。4年程度の所有期間なら、「あと1年待つ」だけで百万円単位の差になる場合も。

取得費の考え方と「5%ルール」

取得費は購入価格から「建物の減価償却費」を差し引いた額。建物は経年で価値が下がるため、古い物件ほど取得費が低くなり、結果的に譲渡益が大きく計算されやすくなります。

減価償却の計算(居住用)

建物購入価格 × 0.9 × 償却率 × 経過年数 = 減価償却費。木造住宅の償却率は0.031(耐用年数の1.5倍で計算)、RC造は0.015。

取得費が分からない場合の「5%ルール」

購入時の契約書を紛失している、相続で取得して購入価格が不明な場合は、売却価格の5%を概算取得費として使えます。ただしこれは最後の手段。可能な限り、当時の契約書・領収書・建築工事契約書を探すことが節税の第一歩です。

主要な特例と控除

3,000万円特別控除(居住用財産)

マイホームを売却した場合、譲渡所得から最大3,000万円を控除できます。多くのケースで税金ゼロになる強力な制度。要件は後述の専門記事で。

10年超所有軽減税率

所有10年超のマイホーム売却なら、3,000万円特別控除を差し引いたうえで、6,000万円以下の部分に14.21%の軽減税率が適用されます。

相続財産の取得費加算特例

相続した不動産を相続税の申告期限から3年以内に売却する場合、支払った相続税のうち売却資産に対応する部分を取得費に加算できる制度。譲渡所得を圧縮できます。

買換え(交換)特例

所有10年超かつ居住10年以上のマイホームを買い換える場合、譲渡益への課税を繰り延べられる制度。ただし3,000万円特別控除との併用は原則不可。どちらがトクかはケースバイケース。

損失が出た場合の救済策

購入価格より安く売却した「譲渡損失」が発生した場合、マイホームの場合に限り、一定要件のもと他の所得(給与など)と損益通算でき、さらに3年間繰越控除が可能(居住用財産の譲渡損失の損益通算・繰越控除の特例)。

確定申告の要点

  • 売却した翌年の2月16日〜3月15日に確定申告
  • 申告書B+分離課税用の申告書第三表
  • 譲渡所得の内訳書(譲渡所得金額の計算明細書)
  • 購入時・売却時の売買契約書のコピー、登記事項証明書、領収書類
  • 住民票(マイホーム特例の場合、住んでいたことの証明)

まとめ

譲渡所得税は所有期間・特例活用・取得費の算出で大きく変わります。「5年ライン」「3,000万円特別控除」「取得費の証拠書類」の3点を押さえるだけでも、節税効果は数十万〜数百万円単位。売却前に税理士・不動産会社と事前シミュレーションしておきましょう。

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