古家付き土地 vs 更地渡し|どちらが高く・早く売れるか
築古の一戸建てを売る際、古家を残すか更地にするかで買主層・価格・売却期間が変わります。判断基準と解体の損益分岐点を整理します。
Conone編集部
不動産査定の専門チーム
築古の一戸建てを売却するとき、古家を残したまま売るか、解体して更地で売るかは大きな判断ポイント。価格・スピード・税金すべてに影響します。本記事で判断軸と損益分岐を整理します。
古家付き土地で売る
「古家」とは、築年数が経過して建物価値がゼロと見なされる家屋のこと。通常、築22年(木造)を超える物件が該当します。建物を残したまま土地価格ベースで売り出すのが「古家付き土地」です。
メリット
- • 解体費(120〜200万円)を負担せず売り出せる
- • 住宅用地特例が維持されて固定資産税が安い
- • 買主層が広い(リノベ需要、投資家、再建築前提の買主)
- • 建物をそのまま使いたい買主には魅力的
デメリット
- • 内見で建物を見せる必要あり
- • 契約不適合責任のリスク
- • 買主視点では「解体費込み」で値引き交渉されやすい
- • 老朽化した建物の印象で土地の魅力が伝わりにくい
更地にして売る
建物を解体して、土地だけの状態で売り出す方法。買主は土地の広さ・形状が明確に分かり、新築を検討しやすくなります。
メリット
- • 土地の広さ・形状が一目で分かる
- • 買主の検討スピードが上がり成約が早い
- • 内見対応が不要
- • 契約不適合責任のリスクが大幅に減る
デメリット
- • 解体費用を先出し(木造120〜200万円)
- • 住宅用地特例が外れて固定資産税が最大6倍
- • 売却が長引くと固定資産税負担が重く
- • 買主の「自由度」が奪われる(古家再利用派は流せない)
「1月1日時点で更地」のリスク
固定資産税は毎年1月1日時点の状態で判定。1月1日以前に解体すると、その年の税金が最大6倍に。解体のタイミングは1月2日以降が税務上有利です。
判断軸:どちらで売るか
| 条件 | 古家付き | 更地 |
|---|---|---|
| 駅近・好立地 | ○(建物価値込み) | ◎(新築需要) |
| 郊外・閑静 | ◎(住み続け派) | △ |
| 古家の状態が比較的良い | ◎ | △ |
| 雨漏り・シロアリあり | △ | ◎ |
| 解体費を負担したくない | ◎ | × |
| 急いで売りたい | △ | ◎ |
| 広い土地(60坪超) | ○ | ◎(分筆可) |
解体の損益分岐点
解体コストを上回る価格アップが期待できるかがポイント。「解体費150万円を負担して更地で売ると、古家付きより200万円高く・2ヶ月早く売れる」と見込めるなら更地正解。逆に、解体しても売却期間や価格に大きな差が出ないエリアでは、古家付きの方が有利です。
「現況渡し+更地渡し価格提示」という中間策
売出時点では現況のまま、契約時に「更地渡し希望の買主には解体費を価格から差し引く」と明記する方法もあります。両方の買主層にアプローチでき、解体費の先出しリスクを回避できます。
解体時のチェックポイント
- 解体業者は2〜3社相見積もり(坪3〜5万円が相場、木造20坪で60〜100万円)
- アスベストの有無確認(2006年以前建築は特に要注意)
- 地中埋設物(旧家屋基礎、浄化槽、井戸など)の撤去範囲
- 隣地との境界杭の保全確認
- 自治体の解体補助金制度の活用
まとめ
古家付きか更地かは「解体費を負担する価値があるか」の損益計算。急ぐなら更地、時間的余裕があれば古家付きが基本線。迷ったら、不動産会社に両パターンの査定と販売戦略を提案してもらいましょう。AI査定でもまずは土地価格の目安を把握できます。
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